人生に飽きたから本気出す

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挫折しない新年の抱負を立てるにはPDCAを継続させる戦略を立てよう

あけましておめでとうございます。昨年内にもう1記事書こう、新年になったら1記事書こうなどと考えて2日になりました。

そんなわけで、昨年がどんな年だったかを思い起こしてみると、1月1日に立てた抱負が思い出せない。達成したかどうかもわからなければ、評価のしようもない。何年もそんな毎年を送っております。

私のように、いつも新年にはあれやろうこれやろうと意気込むものの、すぐに息切れしてしまうことはないでしょうか。人は1年くらいの短期的な目標に対して自信過剰、楽観的となり、5年くらいの中長期的な目標については、過小評価してしまいがちである、とエライ誰かが言っていました。

2020年こそ自分の得たい成果を手に入れるため、ハイディ・グラント・ハルバーソン著「やりぬく人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」を読みましたので、紹介したいと思います。ぜひ新年の抱負づくりに役立てていただければ幸いです。

 

「やりぬく人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」の概要

この本を一言でまとめると、「目標達成には、PDCAを継続するための戦略が一番大事」ということです。全部で120ページ程度の短い本ですが、9つの習慣という視点から、いかに目標を作り、行動計画を作り、どう継続してやり抜くかについて説いた本になります。いつも目標を立てては実行できない、行動はするんだけど成果が出ない、そもそも諦めている、といった方に参考になるのではないかと思います。

それでは、9つの習慣を見ていきましょう。

 

「才能が成功に導いた」のではなく、「ある種の思考や行動によって、自らを成功に導いている」

著者は成功までの目標を達成できる人に共通する思考や行動を以下の「9つの習慣」としてまとめて紹介しています。

  1. 目標に具体性を与える
  2. 目標達成への行動計画を作る
  3. 目標までの距離を意識する
  4. 現実的楽観主義者になる
  5. 「成長すること」に集中する
  6. 「やりぬく力」を持つ
  7. 筋肉を鍛えるように意志力を鍛える
  8. 自分を追い込まない
  9. 「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する

 

ポイントを3つにまとめます。

①目標に具体性を与え、達成までの行動を明確化すること。

目標が具体的でないと、ついつい「このくらいでいいや」と簡単に妥協すると言います。そのため、「やせる」という目標ではなく、「5キロやせる」という目標の方が望ましいです。言い換えれば、どうなったら「目標を達成した」と言えるかわからない目標が達成することは一生ないでしょう。

その上で、やるべき行動を着実に実行するためには、「いつ何をやるか」あらかじめ予定に入れておくべきと言います。確かにやる日時が決まっていないものについては、いつになってもやらなかったりします。次は何何しましょうといった誘い文句が実現しないことと同じですね。「やせる」の例で言えば、「月曜と水曜は出勤前にかならず30分運動する」といったものです。

とはいえ、具体的な目標も決まり、やるべきことが明確になったとて、やる気が出ない時もあるかと思います。そんな時は、「私にとって成功(目標達成)とは何か」、そして「成功(目的達成)への障害は何か」の2つを心の中で考えること(メンタルコントラスト)が大事であると説いています。また、目標までの距離を意識し、日々どれだけ進歩したかフィードバックを受ける必要があるとも書いています。

ここからは私の考えになりますが、人間は意識しなければコンフォートゾーンに留まる生き物であり、過去に経験がないことやはっきりとイメージできないものには恐怖を感じるかと思います。新しいことを始めようと思っても何かと尻込みしてしまうといったことは少なからずあるでしょう。そんな時、新しいことを始めるとどんな居心地の悪い事象があるか、どうやったらそれは改善できるのかを事前に考えておくことで、新しいことを始めるためのハードルを下げることができます。漠然とした不安感が明確になるからです。そして、自分の進歩を認識できないことには、続けるモチベーションが湧きません。RPGでもずっと同じレベル、同じ街周辺でうろついていてもすぐに飽きるのと同じです。

 

②if−thenプランニングを積極活用すること。

if−thenプランニングとは、「もしこうなったら、こうする」ということを事前にはっきりと決めておく手法になります。これをすると、実行できる確率は2倍から3倍も高くなるというのです。例えば、「16時になったら、何があっても、今日かけるべき電話は全てかける」といったものです。なぜこれが効くのかというと、脳は「XならY」という文章を記憶しやすいというのです。確かに、自分に複雑なルールや曖昧なルールを課しても抜け道があったり、すぐに破ってしまうことがあるでしょう。これは私の例ですが「1週間に1記事書く」というルールではまだあと3日もあるとか、直前になってやっぱり今週は無理だなとか、いろいろ難癖をつけてしまうのです。なので、いつ、何をやるかはっきりしておくことが重要です。先の例を変えてみますと、「土曜日の10時に家にいたら、着席して記事を書く」、「日曜日の10時に土曜日の記事が終わっていなかったら、着席して続きを書く」といった感じです。

なお、このif−thenプランニングはモチベーションの維持にも効果的と言います。本書では、「もし、私が自信をなくした時は、私が「〇〇〇〇」をやり抜いたことを思い出す」という例示がありました。筋トレとかダイエットであれば、「もし、1日のメニューをこなす気力がなくなった場合は、理想とする体の人の画像をすぐに見る」とかが良いのではないでしょうか。

 

③日々意志力を強化すること。

意志力とは読んで字の如く、自分が意図する方向へコントロールする力のことです。全ての挑戦(目標達成)の共通点は「誘惑に打ち勝つ」必要があるといいます。目標達成には障害がつきものであり、それらを乗り越えるためには、自分で決断をコントロールしなければならないということです。ダイエットしているのにお昼にとんかつ定食にするのか、ヘルシー定食にするのかは、意志の強さによって選択が変わるのは納得できます。では、意志力をどうやって鍛えるかというと、「とにかく取り組む価値があると思うことを続けること」としています。具体例として、猫背になっていると気づくたびに、背筋を伸ばす、といったものが挙げられています。小さな決断の積み重ねが意志力を大きくし、いつしか大きな目標に取り組む意志力が身につくと言うのです。

なお、誘惑は避けれるのであれば避けた方がいい、複数の大きな目標に同時に挑戦しない、といったことも書かれています。ダイエットをしているのにバイキングに行ったり、禁煙とダイエットを並行するのは、自分に大きなストレスを与える以外の何ものでもありませんね。

そして意志力強化にもif−thenプランニングは有効と思います。ご飯を食べ終わって10分したら、食器をかならず洗う。家に帰ってきたら、靴を揃える。ショーウインドーに自分が映っているのを見たら、姿勢を正す。などなど簡単で、シンプルなものから取り入れていきたいですね。

 

結論

上記3つのポイントをさらにまとめると、冒頭述べた「目標達成には、PDCAを継続するための戦略が一番大事」にたどり着くのではないかと思います。行動しなければ目標達成しないことは間違いありません。しかし、その行動を正しい方向に、継続して、目標に向かうためには、やっぱり具体的な行動計画だったり、ルール(モチベーションの上げ方)だったり、フィードバックが必要だし、さらに意志力を強化していく(という意識)ことも必要なのではないかと思いました。

とはいえ、行動しなければ見えてこない課題や障害もありますし、目標達成までのギャップが見えないこともあります。結局のところ、計画を立てて、実行して、ギャップを認識して、軌道修正して、再実行すると言ったPDCAサイクルを回すという基本が目標達成には重要といえるでしょう。

 

以上