なぜ自信がない人が着実に自信をつける一番の方法は筋トレなのか
よくメンタルを強くしたいなら筋トレしろだの、モテたいなら筋トレしろだの、言われている。筋肉がつくと見た目が良くなって自信がつくという話もある。
しかし、自信がない人にとって、筋トレの本質は筋肉をメチャクチャつけることではない。筋トレをすることによって、自信を持てなかった自分にある種の成功体験などを積み重ねていくことにある。
では、なぜ筋トレをすると着実に自信がつくのか、私が筋トレをしながらも冷静に考えた仮説と検証結果をお示ししよう。
自信とは
筋トレの効果について考える前に、自信とは何かについて深く考えてみる。
「自信」を辞書で調べると以下の通りだ。
じ‐しん【自信】[名](スル)①自分で自分の能力や価値などを信じること。②自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わないこと。「
自信 を失う」「自信 満々」出典:デジタル大辞泉
※便宜的に①、②を追記
辞書の意味から推察するに、私は自信がある状態を2つのパターンに分けることができると考える。
その① ある分野において自信がある(意味①)
例えば、数学のテストがうまくいき、「今回は自信があるわー」というパターンである。ここでいう自信は、数学のテストに対して自分の能力を信じれる、ということである。
あるいは、「この試合は絶対勝てる、自信がある」ということもあろう。これは、自分が過去にやってきた練習や練習で培ってきた経験(能力)を信じているから勝てる、という状態だ。
その② 全体的に自信にあふれている(意味②)
内気とは、人前でハキハキしない様を指す。自分の考え方や行動が正しいと信じて疑わない、自信がある状態とは正反対のことである。
逆に考えれば、自信がある状態とは、ハキハキしている状態、自分の行動や考え方に迷いがない状態である。そして、全体的に自信にあふれている状態とは、意識せずとも、自分の考え方や行動が正しいと認識しており、行動に迷いがない様と言えよう。
筋トレにおいて得られる効果は、「その① ある分野において自信がある」ではなく、「その② 全体的に自信にあふれている」である。なぜなら、ある分野(筋肉)において自信をつける場合は、相当に自分の筋肉に価値があることを信じられなければならず、筋トレ入門者にとってはそこにたどり着くまでのハードルが高いからである。
(尤も、筋トレ上級者においては、その①も十分あり得る)
筋トレをするとなぜ全体的に自信がつくのか
筋トレをすることにより、4つのメリットが得られると考える。具体的に見ていこう。
その① 苦痛を乗り越えた後の達成感を得られる
筋トレは苦痛だ。疲れるし、夏は汗もかく。単純にランニングするよりも身体への一時的な負荷は大きい。だからこそ、三日坊主の人も多い。
しかし、よく考えてほしい。つらいこと、苦痛なことを自主的に行っているんだ。当然褒めるに値するんじゃないか。筋トレが終わった後、達成感と共に、自分の身体を労わってあげる。これが重要である。
会社で同僚が上司に理不尽に怒られていた。それに耐えてひたすら謝っていたのを見て、あなたは同僚になんて声をかけるだろうか。「つらかったろうが、よく耐えたな」自分以外に声をかけることができて、自分には声を掛けれないことがなかろう。
少し慣れてきたらさらにトレーニングのレベルを上げる。今までよりもつらい。でもそれに耐えた後はより達成感が生まれる。そしたら、また自分を褒めてあげる。それを続けることで、自信が着実につく。
その② 数値上の変化で成功体験を積み重ねる
筋トレをすると見た目が良くなる。ちょっとシュッとしたかなってうれしくなる。しかし、冒頭で述べたように、自信がない人にとっての筋トレの本質は、メチャクチャ筋肉がつくことではない。
見た目よりも根拠のあるもの、それは数字だ。体組成計を買って、身体のあらゆる数値を測り続けてみよう。体重でもいいし、体脂肪率でもいい。筋肉量や体年齢を測れるものもある。数値は見た目よりも客観的な指標であるため、数字が良い方向に日々変化することによって、成功体験を積み重ねることができるだろう。これはある種通帳に貯金が貯まっていくのを眺めるのと似ている。
できるだけ多くの体の変化を測れるものが良い。指標が多いほど、自分の体が客観的に良い方向へ向かうのを確認できるからだ。
なお、最近は筋肉の質を測れるモデルもある。
その③ 心に余裕が生まれる
筋トレをしてムキムキになった場合、ムカつく相手と話をしたり、人から嫌なことを言われたとしても、ムキムキな自分なら相手を一瞬で殺せるからイライラしないという話がある。
動物的な意味でこれは正しい。何か身の危険が起こることがあったとしても自己防衛ができるから心に余裕が生まれるということだろう。「心に余裕がある」とは、何か起こっても動じないことである。つまり、自信がある状態だ。
その④ 筋力がつくことにより背筋が伸びる
筋トレは手軽に始められる。器具を使用しない自重トレーニングでは、腕立て、腹筋、背筋、スクワットなどがおなじみだろう。これらのトレーニングを続ければ、胸筋、腹筋、僧帽筋、広背筋などの筋力が鍛えられる。すると、自然と姿勢が良くなるのを実感できるはずだ。
筋力がない場合は、楽な姿勢を取ろうとする。すなわち、猫背である。しかし、背筋がある程度ついてくると、背筋を伸ばしていても姿勢が崩れにくい。最初のうちは意識して背筋を伸ばしたとしても疲れにくいため、続ければ伸びた状態が習慣となる。そして、背筋を伸ばして歩くことは、自信をつけるための最短の方法である。
まとめ
筋トレを行うことで以下のメリットを享受することができる。
① 苦痛を乗り越えた後の達成感を得られる
② 数値上の変化で成功体験を積み重ねる
③ 心に余裕が生まれる
④ 筋力がつくことにより背筋が伸びる
これらのメリットは筋トレを通じて得られる筋肉量に関わらず享受できる精神的なメリットである。すなわち、自信がない人にとって、筋トレをすることは筋肉をつけることよりも自信をつけることができる精神的なメリットのほうが大きい。だからこそ、筋トレは無理して頑張らなくても、日々続けることで着実に自信をつけられる一番の方法であると結論付ける。
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